二つある大本教旨

神は万物普遍の霊にして人は天地経綸けいりん大司宰だいしさいなり神人しんじん合一してここに無限の権力を発揮ス




【解説】
教旨に用いられている文字の違いによっていくつかのパターンがある。
上に挙げたものは綾部・梅松苑の本宮山の山頂に建てられた「教旨碑」に彫られている文で、出口王仁三郎の天職、つまり救世主の天職について述べたものである。
「人」は神の霊が止まる神柱である「霊止(ヒト)」のことを指す。スは「ス」と読む。
(参考:月鏡「霊止と人間」、「人間と云ふ問題」)

亀岡・天恩郷の「教旨学則碑」には、次のように多少異なる文が彫られている。
「神は万物普遍の霊にして人は天地経綸の主体也。霊体合一して茲に無限の神徳を発揮す」
これは一般のわれわれ人間の天職について述べたものである。「大司宰」→「主体」、「神人」→「霊体」、「権力」→「神徳」となっている。

他に機関誌等で発表されたものがある(木庭次守・編『霊界物語大事典 総索引 その一』P131~132による)。

●『神の国』大正10年(王仁三郎筆)
「神は万物普遍の霊にして人は天地経綸の大司宰者也。神人合一して茲に無限の権力を発揮す」

●『神の国』昭和10年5月号まで発表
「神は万物普遍の霊にして人は天地経綸の司宰者也。神人合一して茲に無限の権力を発揮す」

●『神の国』昭和10年6月号から12月号まで
「神は万物普遍の霊にして人は天地経綸の主体也。霊体合一して茲に無限の神力を発揮す」

●霊界物語 第67巻第6章「浮島の怪猫」
「神は万物普遍の活霊にして、人は神業経綸の主体なり。霊体一致して茲に無限無極の権威を発揮し、万世の基本を樹立す」

●出口王仁三郎全集第1巻 第6篇「愛善の真意義」 P399
「『神は万物普遍の霊にして人は天地経綸の司宰者なり。神人合一して茲に無限の権威を発揮す』とは、是れ真如が入道の最初に当り、伊都能売聖霊より教示されたる大本の標語である。」

司宰」の時は「神人」(王仁三郎)、「主体」の時は「霊体」(一般人)と、明らかに使い分けてあることが分かる。

亀岡・天恩郷の「教旨学則碑」

(2008年9月撮影)

「教旨」(神人一致)の部分だけ拡大
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