新コーナー「調査研究レポート」細かい話はこちらに載せます(9/2)

霊界で目撃した物語

 霊界物語は王仁三郎が書いた全部で83冊もある本だ。その冊数もさることながら、書いたスピードも桁違いに速い。
 一般には世界で一番長い物語は、栗本薫が書いたファンタジー小説『グイン・サーガ』であると言われている。「正伝」だけで全130冊。栗本薫はこれを30年がかりで書いた。一年平均4.3冊。もちろんそれもスゴイが、王仁三郎の速さはもっと超人的であり比較にならない。
 83冊書くのにわずか6年しかかかっていないのだ(大正10年10月~15年7月の4年9ヶ月と、昭和8年10月~9年8月の8ヶ月、計5年5ヶ月)。一番速い時期(大正11年)は一年で42冊も書いた。
 各章の末尾にそれを書いた日が記してあるのだが、それを合計すると、392日になる。つまり実質13ヶ月で83冊を書いたことになる。その多くは3日で1冊のスピードで、一番速いときは2日で1冊書いてしまった。

 こんなに速く書けたのにはワケがある。まず、霊界物語は“王仁三郎が書いたものではない”。自分は口述するだけで、弟子に筆録させていたのだ。自分の手で書いていたのでは3日で1冊など書けないだろう。
 そして霊界物語は“王仁三郎が考えたものではない”。霊界物語は王仁三郎が霊界で目撃した出来事を口述したものである。つまり映画のように見ていたドラマを、言葉で語ったのだ。自分の頭で物語を捻り出していたのでは、とうてい3日で1冊も書けやしないだろう。
 霊界物語は王仁三郎が霊眼で垣間見た宇宙原初の世界から、50世紀の未来まで、地球のどこかで起きた(あるいはこれから起きる)出来事が書かれているのである。
王仁三郎の口述風景
霊界物語の口述はほとんどが、布団の上に横たわって行われた。一冊の参考書も見ずに口述し、筆録者がそれを筆録して行く。王仁三郎は「蚕の糸のように言葉がスルスルと出てきた」と述べているが、霊感状態で口述するときもあった。しかし、しゃべるよりも当然書く方が遅い。筆録が間に合わずに遅れて書いて行くと、原稿用紙のマス目に文字が浮かんで見えてきて、それを追いかけながら書くときもあったという。口述者も筆録者もまるで神懸かりのような状態で霊界物語の著述が進められて行った。
霊界物語の神劇
【左】霊界物語の一部は王仁三郎が自分の手で書いた箇所もある。その直筆の原稿。(第10巻総説歌) 【右の2枚】霊界物語普及のための演劇として上演された。その神劇のワンシーン。上の写真は第48巻の八衢(やちまた)のシーン。下の写真は第65巻の「七福神」のシーン。(どちらも大正12年6月)
 霊界物語の「霊界」とは、「死後の世界」という意味ではない。「妙な世」の略だと王仁三郎は述べている。
 もちろん霊界物語には死後の世界のことも書いてあるのだが、死後の世界は私たちが住むこの現実界(物質界)と全く違う時空間に存在するのではない。今ここに同時共存しているのである。
 人間の肉体は現界に所属するが、霊魂は霊界に所属している。霊界と現界は合わせ鏡になっており、霊界で起きたことは現界でも起き、現界で起きたことは霊界でも起きるのだ、と王仁三郎は説く。
 つまり霊界物語に書いてあることは、霊界で起きた出来事だとも言えるし、現界で起きた出来事だとも言えるのである。
 この奇(くし)びなる「霊妙な世界」を略したのが霊界物語の「霊界」である。だから「あなたの知らない世界」や稲川淳二的なコワい話でもホラーでもない。
 霊界物語は神々が活動する「神話」のような物語である。

霊界の構造図
王仁三郎が説く霊界の構造を仮に図にしたもの。 【左】まず、この宇宙は「現界」(物質界)と「霊界」の二つのエリアに分かれる。霊界は「天界」(神界)、「地獄界」(幽界)、「中有界」(精霊界、八衢)の三つのエリアに分かれる。中有界は天界と地獄界の間にあり、また現界との間にある中ぶらりんの世界である。 【右】「天界」は「天国」と「霊国」の二つのエリアから成る。天国では主神(すしん)は太陽として見える日の世界、霊国は主神が月として見える世界である。また地獄界は「根の国」「底の国」の二つのエリアから成る。地獄界はもともと神が創った世界ではなく、人間の悪しき想念が創り上げた世界である。
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